皆さんは緑色と聞いた時、どんな色を思い浮かべますか?
毎朝目にしている家のリビングの観葉植物、通勤で横を通り過ぎる街路樹、お散歩で行く公園に植えられた木々、足を延ばしてハイキングで山を訪れたとき、目の前に広がる森のグラデーションなど。
緑色は色の中でも中間色と呼ばれ、温かみのある暖色系の赤やオレンジなどと、冷たさを感じる寒色系の青や紫などの間にある色の仲間です。そのため、黄み寄りや青み寄りの色など範囲が広く、様々な美しい色合いを目にすることができます。
そんな緑色に着目し、今回はその中でも「深い緑色」について記述させていただきます。
色見本から見るディープグリーンの位置

なないろかばんの定番の20色見本を使用してご説明させていただきます。
左から虹色のように並んでおり、ディープグリーンは⑨の色です。①~⑳の真ん中あたりに位置しています。緑の中でも深みがあり濃く、⑧グリーンより暗く、渋い色合いです。他の色と比較しても濃いめの印象です。
色のイメージや意味

緑は自然を感じさせる植物のイメージが代表的です。リラックスできたり癒しの効果があると言われています。
その中でも深めのディープグリーンはより深い安らぎや落ち着きを感じさせます。深呼吸では足りないような、深い深い呼吸を促してくれるイメージです。深く呼吸をすると肺に空気が送られ膨らみます。それはハートに空間ができ、心にゆとりが生まれます。ハートにスペースが作られることで、落ち着いて自分の進みたい方向性を見出せたり、正しい決断力を持つことができる助けとなります。
人は呼吸が浅く、落ち着かない状態のときは、自分が想像していなかった行動をとってしまう場合があります。そんな時は、日ごろ目にする場所やものに色をプラスしてみてはいかがでしょうか。
自然の中にある色

濃い緑は植物の中でも常緑樹に多く見られるイメージです。常緑樹は一年を通して緑色で、紅葉して葉が落ちないのが一般的です。代表的なのは杉や松などです。しかし品種によって赤く色づいたり、枯れてしまった葉は落ちてしまいますが、一斉に落葉することはありません。
写真は春ごろ登山した際に撮影した一枚ですが、しっかりした濃い緑が広がっています。日本は各地でこのような緑を見ることができるため、親近感のある色なのかもしれません。
色と素材の関係性

大げさかもしれませんが、同じ革で同じ財布を作っても、色によってこんなにも一点一点違う魅力が生まれるのかと驚かされます。
この色は革本来のシボ(革のシワなど)や凹凸に奥行を感じやすい色ではないかと思います。深めの色は光の当たり具合で陰影ができやすく、角度によって違う表情を見せてくれます。明るく鮮やかな色ももちろん素敵ですが、落ち着きのある趣を楽しまれたい方にはおすすめです。
色が変化していく面白さ

実際に使用している財布の写真です。使い始めて約三カ月位経ったころに撮影したものです。全体的に深みが出始めました。所々何かが当たったところが濃くなり味となっています。
経年変化は、使用していくうちに革の色や表情が変化していくことを言いますが、この色はその変化が出やすい感覚でした。
もちろんお使いになる方によって速さや現れ方に違いが出るので、自分仕様になっていく段階をぜひお楽しみください。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
なないろかばん